2024/11/18 21:21

来月、住み慣れた多摩川沿いを離れて八王子のほうに引っ越すことになった。


荷造りなんかももちろん大変だけど、もっと神経を使うのが引っ越すんです〜を伝える挨拶回り。


と言っても、私がお別れを告げる相手はそれほど多いわけじゃない。というか少ない。普通の人に比べたら全然いない。だって普段家に引きこもってるんだもん(逆ギレ)


顔馴染みの美容師さんに、いつも首肩のリハビリでお世話になってる先生に、注文がたくさん入った時には週3くらいお世話になる郵便局員さん。…うんそれくらい。


この地に三年近くも住んでいながら、縁が切れてしまうのが惜しい繋がりというのがたったこれだけか、と我ながら切なくなる。


みんな顔を合わせれば世間話するような間柄にはなっていたけど、まずそこで悩むことになる。


「果たして彼らにとって、私の不在は伝えるほどのものなのか」

という問題。


というのも、彼らと言葉を交わすのは月一か、せいぜい週一くらいのもの。

わざわざ「引っ越すんです〜」などと伝えようものなら、「ほな引っ越せばええやないか」と思われたりしないか不安なのだ。


もし彼らともっと親密な関係で、仕事を抜きにしてたまに遊ぶくらいの仲だったらこんなに悩まなくて済むのに。


これが地元の学校だったら、隣のクラスにいるけど廊下ですれ違ったら一言交わすくらいの間柄で、卒業したら上京することを伝えるべきか否か、くらいの非常に微妙なラインだと思う。何を言ってるのかわからなくなってきた。


とにかく、向こうにとって私の存在は、別にいつ切れてもおかしくないうっすーい繋がりに過ぎないんじゃないか。だったらわざわざ挨拶するのも自意識過剰なんじゃないか、という、悲しいほどにどこまで行っても後ろ向きの思考である。

これが引きこもりコミュ障のなれの果てだ。


とは言え、たとえ仕事上相手してたうっすい繋がりのお客さんだとしても、やっぱり黙っていなくなられるよりは良いんじゃないかと、勇気を出してリハビリと郵便局には引っ越しを伝えてきた。えらいぞ私。


結果、リハビリの先生も郵便局員さんもお別れを惜しんでくれた、はず。「どうしてまたそんな遠くに」と驚かれたが、契約更新の時期であり、部屋の広さと家賃諸々の条件でたまたまそうなったとしか言えなくてなんかモゴモゴしてしまった。それに小鳥可の物件が日本には少なすぎるのだ。


そして週末には、美容師のお兄さんにも顔を見せてくる予定。

この前高尾山に登ったお土産だと言って、なぜか高尾山とは1ミリも関係ない深谷ねぎのお煎餅をくれたから、最後に何かお返しもしてこようと思う。


美容師さんには数ヶ月前に、もしかしたら引っ越すかも?というようなことを匂わせていたのだけど、そしたら「えー!寂しくなるなぁ。その前に店来てくださいね!」「そしたら僕、はらぺこ文鳥さんフォローしますから!」と。


いや、まだしてくれてないんかーい。